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SEA OTTER CLASSIC

「レコード芸術(2002.6.)特選。若く瑞々しい感性が光る一枚!」

Mizunaga Scarlatti D.スカルラッティ:ソナタ集
水永牧子(チェンバロ)

税込\2,940  EBM-201007
(アントレ編集部)



●試聴コーナー●

D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.141 冒頭
MP3/1.16MB 


●曲目●

D.スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K.141/ニ長調 K.278/イ長調 K.208/イ長調 K.209/ ホ短調 K.394/ロ短調 K.27/ニ短調 K.18/ニ短調 K.213/ ヘ長調 K.525/ヘ短調 K.238/イ短調 K.3/ホ長調 K.380/ホ長調 K.381/イ短調 K.175


●演奏●

水永牧子 (チェンバロ)


●使用楽器●

Martin Skowroneck(model Italian), 1980 / Tuned by 梅岡 俊彦 / pitch:a1=415Hz


●録音データ●

2001年6月11〜13日/秩父ミューズパーク音楽堂


●SEA OTTER'S REVIEW●

   新進気鋭のチェンバリスト、水永牧子氏のソロ・デビュー作品である「D.スカルラッティ・ソナタ集」は出色の出来栄えである。 スカルラッティの作品に流れるラテン気質と、水永氏の積極的で若さ溢れる音楽性、そして 明るく、少々ワイルドな音色の楽器とが見事にマッチしている。 ある曲では心地よいスピード感の中で、煌びやかな修飾音や意表をつく不協和音を楽しみ、 またある曲ではメランコリックにしっとりと旋律を歌いあげるというように、 水永氏はのびのびと、幅広く豊かな表現を聴かせる。
   全編を通し、演奏者のスカルラッティに対する深い敬愛の念と、すがすがしい緊張感が 迸る、好感触の一枚。






●SEA OTTER 独占インタビュー●


SEA OTTER:水永さん、今日はお忙しいところどうもありがとうございます! ソロ・アルバム「D.スカルラッティ・ソナタ集」のことを中心にお話をうかがいたいと思います。 どうぞよろしくお願いします。

MIZUNAGA:こんにちは! こちらこそ、よろしくお願いします。

S:では早速ですが・・・初のソロ・アルバムで取り上げられた D.スカルラッティの作品は、水永さんがチェンバロを始められた時から常に 弾き続けてこられたレパートリーだそうですね。 水永さんにとって、スカルラッティとはどのような存在なのですか?

M:「大好きな作曲家」です。

S:端的なお答えですね(笑)。 それにしても、 水永さんのスカルラッティを聴くと「完成された音楽」というよりも、 むしろ一瞬一瞬に新しいものを発見していくような新鮮さと心地よい緊張感を感じます。 同じ曲を何度弾いても新しい発見があるのですか?

M:ええ、弾く度に新しい発見があります。テンポやリズムの取り方、 装飾音の入れ方など幾通りにも解釈できますから。 その日の気分や天気によっても、演奏は変化しているのではないかな、と思います。

S: その日の気分や天気によって演奏が変化する、というのは興味深いことですね。 なぜなら、演奏家も聴衆も共に人間であり、その場の環境次第で気分も全く 変わってくるものですし、そうすると当然「音楽」に対する感じ方も変わってくる。 だから、環境によって演奏が変化するというのは理にかなっていると思います。 水永さんの演奏がいつも生き生きしているのは、その辺に秘密があるのかもしれませんね。
   それはそうと、古楽演奏家の方は実際の演奏に際して、 作曲当時の楽器や演奏のスタイルなどの時代背景、それから記譜法について いろいろ研究しなくてはならないと伺いました。 今回スカルラッティを録音するにあたり、そのような面でこだわられた部分はありますか?

M:はい。使用する楽譜について私はこだわりました。 スカルラッティの楽譜は1種類のみあるわけではなく 数種類の写本(ファクシミリ)や当時出版されたもの、 また現代譜もあって実にさまざまな形で存在しているのです。 これらの資料を見比べると、微妙な違い(リズムや音符など) が沢山あるので私はこれらを細かくチェックしてから演奏に臨みました。

S: 同じ曲なのに、そんなに沢山の種類の楽譜があるのですか。 それは、チェックするだけでも大変そうですね・・・。 でも、逆にそれらの資料から様々なことを推測することができるし、解釈の幅も広がるかもしれませんね。
   解釈といえば、これも広い意味で解釈のひとつに含まれるかもしれませんが、 今回録音に使われた楽器は、とてもスカルラッティの作品にマッチした音色だと思います。 スカルラッティ作品の録音に際して特別に選ばれたのですか?

M:はい。音色や音域、そして鍵盤の感触なども考慮して 今回の録音のために特別に選びました(梅岡俊彦氏が提供してくださいました)。 この楽器は歯切れが良く、パンチがある中にも甘い音色がするんですよね。 スカルラッティにとてもよく合っていたと思います。

S:アコースティックの場合どの楽器でもそうですが、一台一台に個性やクセがありますからね。 同じ曲を同じ演奏家が弾くのでも、使う楽器によって全然イメージが変わってしまう。 そういう意味で、今回の水永さんのアルバムはとてもうまくいっていると思います。
   それでは最後に、今後の活動の予定と方向性についてお聞かせいただけますか?

M:はい。今後もスカルラッティを弾いていくと思いますが フランスものや現代曲にも興味があるので取り上げていきたいと 思います。現代曲の分野ではいつか打楽器やギターと 共演するのが夢です(でも曲が少ない)! みなさん、ぜひコンサートに来て下さいね。

S:ギターや打楽器ですか!それは面白そうですね。これまでのチェンバロのイメージを払拭するものになるかもしれない。 期待しています。これからもどうかお元気でご活躍下さい!

M:どうもありがとうございます!


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   小柄で、とてもチャーミングな女性だ。 だが、その中に秘められた音楽に対する確固とした考えと、 何にでも前向きに挑戦してゆくバイタリティに、これからの古楽界をリードしてゆかなくてはならない立場にある 彼女のしっかりとした自覚を感じ取らずにはいられない。
   今後の活動にますます期待がかかるチェンバリストである。





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